HOME > ボルト基礎 > ボルトに使用されるステンレス鋼について
ステンレスとは、Stain(しみ、汚れ)Less(少ない)の意味で、錆びにくい鋼の意味です。(材質により錆びるし又、磁性もあります。注意して下さい。)
炭素量が少ないと錆びにくい。
化学プラント関係は耐酸、対候性の強いオーステナイト系のボルトが使用される。
高温腐食によく耐えかつ高温強度も強いので耐熱用として広く使用される。
約400℃くらいまで強度が極端に落ちない。(約30%減)
普通鋼に比べ304の場合熱を3倍伝えにくく、膨張率は約1.5倍である。
焼付くとナットは絶対に外れない。
16M以下のナットには内面ねじ面に焼き付き防止のコーテイングされている。
太物は二硫化モリブデンの焼き付き防止剤を塗布する。
ボルトとナットのステンレスの材質を変える。
ステンレスボルト類は耐食性が要求される用途のほかに、装飾用、耐熱性、耐寒性が必要な用途まで幅広い需要があり水道、上水道、病院、化学プラント及びシャフト、刃物、ジェットエンジン部品等にまで使用されている。
上記表示は、オーステナイト系ステンレス鋼の2種で引っ張り強さの最小値が700N/mm²(71.4㎏f/mm²)の意味です。
鉄に12%以上のクロムと他の元素(ニッケル、モリブデン、チタン等)を添加した合金鋼です。
金属組織により、オーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系と大別されます。
18Cr~8NiクラスでCr、Niの合金で、溶接性もよく広く使用されている。
一般的に非磁性体であるが、冷間加工後多少の磁性が出ることがある。
A2の鋼種はもっとも活用されている鋼であるが、塩化物になる用途には適さない。(海水プール)
A4の鋼種はMo合金で耐食性の強い耐酸鋼である。
Lはローカーボン(低炭素)で、さびが発生しにくいです。
鋼種区分 | JIS鋼種名 | 旧呼称 | 主たる化学成分 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C | S | Cr | Mo | Ni | Cu | |||
A1 | SUS 303 | SUS 60 | 0.15 | 0.15 | 17.0~19.0 | 8.0~10.0 | ||
A2 | SUS 304 | SUS 27 | 0.08 | 0.03 | 18.0~20.0 | 8.0~10.5 | ||
SUS 304L | SUS 28 | 0.03 | 0.03 | 18.0~20.0 | 9.0~13.0 | |||
SUS XM7 | SUS XM7 | 0.08 | 0.03 | 17.0~19.0 | 8.5~10.5 | 3.0~4.0 | ||
A4 | SUS 316 | SUS 32 | 0.08 | 0.03 | 16.0~18.0 | 2.0~3.0 | 10.0~14.0 | |
SUS 316L | SUS 28 | 0.03 | 0.03 | 16.0~18.0 | 2.0~3.0 | 12.0~15.0 |
焼き入れ、焼き戻しを行うことにより高強度、伸延性、靭性を得ることが出来る。
強磁性を示し、耐熱性が高く約500℃ぐらいまで耐えます。
鋼種区分 | JIS鋼種名 | 旧呼称 | 主たる化学成分 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C | S | Cr | Mo | Ni | Cu | |||
C1 | SUS 403 | SUS 50 | 0.15 | 0.03 | 11.5~13.0 | |||
SUS 410 | SUS 51 | 0.15 | 0.03 | 11.5~13.0 | ||||
C3 | SUS 431 | SUS 44 | 0.2 | 0.03 | 15.0~17.0 | 0.6 | 1.25~2.5 | |
C4 | SUS 416 | SUS 54 | 0.15 | 0.15 | 12.0~14.0 |
硬化処理が出来ません。
焼きなまし状況で使用され、加工性、伸延性に優れています。
強磁性を示します。
鋼種区分 | JIS鋼種名 | 旧呼称 | 主たる化学成分 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C | S | Cr | Mo | Ni | Cu | |||
F1 | SUS 430 | SUS 24 | 0.12 | 0.15 | 16.0~18.0 |
鋼種区分 | 強度区分 | 引張強さ | 耐力 | 引張強さ | 耐力 | |
---|---|---|---|---|---|---|
N/mm² | N/mm² | kgf/mm² | kgf/mm² | |||
A | 50 | 軟質 | 500 | 210 | 51 | 21.4 |
70 | 冷間加工 | 700 | 450 | 71.4 | 45.9 | |
80 | 冷間j強化工 | 800 | 600 | 81.6 | 61.2 | |
C | 50 | 軟質 | 500 | 250 | 51 | 25.5 |
70 | 焼き入れ、焼き戻し | 700 | 410 | 71.4 | 41.8 | |
80 | 焼き入れ、焼き戻し | 800 | 640 | 81.6 | 65.3 | |
F | 45 | 軟質 | 450 | 250 | 45.9 | 25.5 |
60 | 冷間加工 | 600 | 410 | 61.2 | 41.8 |
※ ステンレス鋼のA50はSS400の強度より弱いです。
小ねじの場合注意して下さい。
一般的にボルト類はA2-70(SUS304)が使用されています。
SS400(4.8)の耐力は320N/mm²です、A2-70は450N/mm²です。
約30%強度が強いです。
マルテンサイト系は熱処理により強度が異なりますので注意してください。
参考・引用文献 : 日本ねじ商業組合「ねじ総合カタログ」
従来のステンレスボルトを大きく上回る耐食性、耐熱性と温度変化に左右されない高強度。
究極のステンレスボルト BUMAX | 従来のステンレスボルト |
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(1)高強度8.8(耐力65.3kg/mm²)、10.9(耐力91.8kg/mm²) | A4-70(耐力45.9kg/mm²) |
(2)耐熱性(大気中で600℃保証) | SUS316(400℃) |
(3)耐蝕性(20%硫酸腐食試験) | SUS316の3倍 |
(4)非磁性(透磁率1.006) | SUS304(透磁率1.400) |
(5)低摩擦係数(0.19) | SUS316の50%以下 |
製品名 | BUMAX (PDFダウンロード:476KB) |
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